タバコが歯の寿命を縮めてしまう理由

タバコを吸い続けていると、歯の寿命を縮めてしまいます。その理由は次のようなものです。

◆歯周病のリスクを高める

タバコを吸うと、歯周病リスクを大きく高めてしまいます。研究によれば、1日にタバコを１０本吸う人は、歯周病リスクが５倍近く跳ね上がることがわかっています。また、喫煙者は、歯周病の治療をしても治りが悪く、あまり効果が出ない傾向があります。

また、タバコを吸っていると歯茎の血行が悪くなることにより、歯茎の出血、赤みや腫れといった炎症のサインが現れづらくなり、歯周病の発見自体が遅れやすいのも注意すべき点です。

タバコを吸っていると、実は虫歯のリスクも高まります。それはなぜかというと、タバコを吸うことにより交感神経が活発になり、唾液が減ってしまうこと、そして、タバコから出るヤニによって歯の周囲にプラークがつきやすくなることが挙げられます。

タバコを吸うと、歯を失いやすくなるだけでなく、次のようなことも起こってきます。

◆見た目への影響

タバコから出るヤニが歯にこびりつくと、見た目が悪くなってしまいます。また、タバコを吸うことでビタミンCを消費してしまい、メラニン色素が増えて歯茎や唇がどす黒くなってしまいます。

タバコを吸うと唾液が減り、お口の自浄作用が落ちてしまい、お口の中が細菌だらけになってしまいます。また、歯周病にかかりやすくなることで、口臭はより一層酷くなります。

タバコには非常に多くの発がん物質が含まれているため、口腔がんのリスクを大きく高めてしまいます。

タバコは、歯だけでなく、インプラントに対しても同様の影響を及ぼします。具体的には、インプラント周囲に感染を起こしやすくなってインプラントが抜け落ちるリスクが高まります。

以上のように、タバコはお口にとって百害あって一利なしということが言えるでしょう。しかし、タバコを止めることで上のようなリスクをなくしていくことは可能ですので、現在タバコを吸っている方も、大切な歯やインプラントを守るために、これからでも禁煙を目指していかれることをお勧めします。