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歯科コラム

子どもの唇の裏側に水ぶくれができて治らない!対処法は?

お子さんの口の中に水ぶくれができる病気にはいくつかありますが、もしも下唇の裏側にプクッと水ぶくれができている場合、それは粘液嚢胞(ねんえきのうほう)と呼ばれるものである可能性があります。

粘液嚢胞は痛みのない水疱状のもので、位置的にうっかり噛んでしまいやすく、どんどん大きくなることがあります。

粘液嚢胞とは

粘液嚢胞は子どもに見られることが多く、大きくなるにつれて発生頻度は減っていきます。多くの場合には下唇にできますが、頬の内側などにできることもあります。
水疱の中身は唾液で、唾液腺の開いているところを噛んでしまうことにより唾液腺の開口部を傷つけてしまい、詰まることで水ぶくれができてしまいます。
粘液嚢胞は一度できてしまうと、食事の時にうっかり噛んでしまうことも多いですし、お子さんが気になって噛んだりしているうちにつぶれて、またできて、ということを繰り返すことが多いです。

粘液嚢胞の特徴

粘液嚢胞の大きさは、多くの場合直径数ミリ程度で1センチくらいになることもあります。色は周囲と同じ色で、中身は唾液なので透明な水疱です。
つぶれていない状態では一般的に痛みを感じることはありませんが、潰れるとヒリヒリすることもあります。
粘液の方は潰れて再発することを繰り返すうちに表面がだんだんと白っぽくなっていき、硬くなっていきます。
そして大きく成長するにつれ青紫色がかった色になっていくこともあります。

粘液嚢胞は人にうつる?

粘液嚢胞は唾液腺の出口が詰まっただけのものであり、ウイルスなどが関係しているものではありません。そのため、もし他人が触れたとしてもうつることはないので心配いりません。

粘液嚢胞の対処法

粘液嚢胞は悪性のものではないですし、通常、放っておけば自然に治癒していきますが、お子さんがそこをわざと噛んでいじったり、もしくは食事の際にうっかり噛んだりすることにより傷つき、再発を繰り返して難治性になることがあります。

繰り返して大きくなってしまうと、余計に噛みやすくなってしまうのもあり、なかなか治らなくなっていくのでまずは大きくしないうちに治すことが大事です。

大きくなってしまい自然治癒が難しい状態になった場合には、口腔外科で周囲に局所麻酔をし、嚢胞を切開し、取り除くことが可能です。その際には再発を防ぐために周囲の唾液腺も一緒に取り除きます。

手術自体はすぐに終わる簡単なものですが、術後麻酔が切れると痛みが出ますし、数日間は触れると痛みを感じます。
できればお子さんの心理的にも手術をするのは避けたいので、もしもこのような水疱を見つけたら、まずはお子さんに噛まないようにすることを意識させましょう。

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