舌の上につく舌苔は口臭の原因になる？

口臭は歯が原因で起こっていることが多いですが、歯磨きをしても口臭が改善しない場合、それは歯以外のことからきている可能性があります。
舌につく付着物である舌苔も、状態によっては口臭の原因になり得ます。
口臭の原因になるような舌苔とはいったいどのようなものなのか、見ていきましょう。

舌苔とは何？

舌苔は舌の上に苔のように付着するもので、口内の粘膜が剥がれて舌の上に溜まったものと、食べたもののカスに細菌が繁殖したものです。

この細菌はタンパク質を分解し、揮発性硫黄化合物というものを発生させるため、硫黄のような嫌なニオイを発生させます。

ですが舌苔がついているからと言って、必ずしも悪いわけではなく、少量の白い舌苔があるのは健康な状態であり、特に口臭の原因とはなりません。

舌苔は悪いものとしてとらえられがちですが、うっすらとついた舌苔は舌の粘膜の保護や正常な細菌バランスを保つのに役立っています。

このような有用な働きをしている舌苔を取り除いてしまうと、舌が傷ついてしまい、剥がれ落ちた細胞に細菌が繁殖するようになるのでかえって舌に舌苔がたくさんつくことになり、口臭が悪化してしまいます。

舌苔が増える原因

舌苔が増える原因としては、唾液不足、口呼吸、ストレス、薬の副作用、よく噛まない食生活、飲酒、喫煙、胃腸障害、免疫力の低下、抗生剤の服用、舌の運動不足（会話不足など）、口の不衛生といったことが挙げられます。

舌苔が厚くついている時というのは、上記で挙げたように何かの問題が起こっているサインと考えられるので、生活習慣や健康状態を見直してみたほうがいいかもしれません。

また、色がおかしい場合やまだらについている場合、逆に全く舌苔がない状態というのも健康的な状態ではなく、何らかの体の異常を示していることが多いと言われており、注意が必要です。

舌苔が付いてしまったらとったほうがいい？

舌苔が付いていても、うっすらと少量ついている程度であれば健康的な状態で口臭の原因にはなりません。そのため、このような場合には取り除く必要はありません。

もし舌苔が分厚くついている場合には、口臭を引き起こす原因となりますので、歯磨きの際に舌苔も一緒に落とすとよいでしょう。

ただし、この際にゴシゴシとやみくもに落としてしまうと、舌を傷つけて余計に舌苔が付きやすくなってしまうので、あくまでも優しく落とすようにしましょう。

また、舌苔のつき方がおかしい状態が続いている場合には、何か体調や生活習慣などにおける問題を示していると考えられるので、健康のためにも考えられる原因を根本的に探って対策をしていきましょう。